昨年はヘルスケア業界の合併・買収(M&A)にとって重要な一年になるはずだった。一方には資金力のある大手製薬企業がいて、2000億ドル(約26兆8600億円)規模の「特許の崖(パテントクリフ)」(新薬の特許切れで売上高が落ち込むこと)をにらみ、もう一方では、市場低迷で評価額の下がった資金繰りの苦しい中小バイオ医薬品メーカーが数多く控え、割安な資産を提供する予定だった。だがふたを開けてみると、2022年は比較的低調だった。S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスは12月19日に公表した報告書の中で、ヘルスケア分野の22年の買収総額はその時点までで2020億ドルとなり、56%減少したと述べた。
ヘルスケア業界M&A、2023年は飛躍の年に
22年は低調だったが終盤に大型買収が相次いだ
有料会員限定
あなたにおすすめ