借金には良い借金と悪い借金があります。

 その中でも、住宅ローンはすごく良い借金です。

 金利がすごく低く、変動金利なら年0.5%を下回りますし、それが引き上がるとしても、その上がり幅にも上限が設けられています。

 銀行から求められる頭金も、年々減額されています。

 そして、団体信用生命保険に入ることで、所有者が死亡したときにはローンがチャラ。つまり、生命保険の代わりにも使えます!

 そんなわけで、住宅ローンを借りるチャンスがある人は、前向きに検討してみてもいいと僕は思っています。

 ときどき、「頭金を多めに出し、お金が貯まったらローンの繰り上げ返済をすべきだ」という人がいます。

 でも、僕は反対の考えです。

 そんなにお金を貯めたのなら、金利の低いローンよりも年利の高い投資にあてたほうがお金は増えるからです。

 また、持ち家には、キャピタルゲインのポテンシャルがあることも忘れないようにしましょう。

 言うまでもないですが、不動産価格が値上がりしているエリアで、家を買うのはとても良い選択です。

 手数料や税金を引いて、買ったときとほとんど同じ値段で売ったとしましょう。

 それは実質、家賃ゼロでずっとその家に住んでいたのと同じです!

 もしも買ったときより高い値段で売ったら、その分は儲け、つまりキャピタルゲインになります。

「日本の持ち家」は、アメリカよりも確かにハイリスク

 アメリカだと、これは割と普通なのですが、日本では一部のエリア以外では狙ってできるものではありません。

 詳しくは説明しませんが、日本の税法やローン制度は新築を優先しており、中古物件の価値が失われる仕組みになっているからです。

 60年前に建ったアメリカのおばあちゃんの家がまだ値上がりしている僕から見れば、「とてもむかつくバカな制度だ!」と思いますが、それが現状です。

 そのため、住宅は値下がりしていくのが普通なので、安易に持ち家を儲かるものだと決めつけるのは、日本だとハイリスクです。