白熱するリチウムブームとその崩壊の可能性を示すバロメーターとして、投資家はしばしばスポット市場の変動に注目する。だが、電気自動車(EV)が依存するリチウム産業の先行きは、鉱業会社がより安くより大量にリチウムを採掘し、有利な供給契約を結べるかどうかにかかっている。オーストラリアのリチウム採掘企業、ピルバラ・ミネラルズは20日、好調な2022年10-12月期(23年6月期の第2四半期)決算を発表し、株価は前日比13%高と急伸した。同社はリチウム生産量を効率的に増やして高値で販売することで、現金を積み上げている。昨年12月末時点で手元の現金は約15億ドル(約1900億円)に上り、その3分の1余りは22年10-12月期に積み上げたものだった。デール・ヘンダーソン最高経営責任者(CEO)によると、経営陣は初回配当の支払いを2月に前倒しすることを検討中だ。
テスラの値下げ、リチウム産業には追い風
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