住宅写真はイメージです Photo:PIXTA

コロナ禍から企業が復活するのは一体、いつになるのだろうか。上場100社超、30業界を上回る月次業績データをつぶさに見ると、企業の再起力において明暗がはっきりと分かれている。前年同期と比べた月次業績データの推移を基に、「嵐」から「快晴」まで6つの天気図で各社がいま置かれた状況を明らかにする連載「コロナで明暗!【月次版】業界天気図」。今回は、2022年10〜12月度の住宅編だ。

大和ハウスは受注金額28%増でも不調?
住宅メーカー「真の勝ち組」は?

住宅の主要4社が発表した22年10〜12月度の月次業績データは、以下の結果となった。

◯大和ハウス(大和ハウス工業)の受注金額(合計)
 10月度:前年同月比73%(27%減)
 11月度:同116%(16%増)
 12月度:同128%(28%増)

◯住友林業の受注金額(合計)
 10月度:前年同月比125%(25%増)
 11月度:同104%(4%増)
 12月度:同94%(6%減)

◯セキスイハイム(積水化学工業)の住宅受注(棟数ベース)
 10月度:前年同月比88%(12%減)
 11月度:同91%(9%減)
 12月度:同86%(14%減)

◯ミサワホームの受注金額(合計)
 10月度:前年同月比113%(13%増)
 11月度:同104%(4%増)
 12月度:同97%(3%減)

 22年12月度の実績を見ると、大和ハウスだけが受注金額において前年度の実績を超えた。前年同月比128%(28%増)と大幅な増収を記録している。

 その一方で、住友林業の受注金額は同94%(6%減)、セキスイハイムの住宅受注(棟数ベース)は同86%(14%減)、ミサワホームの受注金額も同97%(3%減)と前年実績に届かず苦戦している。同じ住宅メーカーでも差が出る結果となった(セキスイハイムのみ開示が「棟数ベース」)。

 一見「大和ハウスが独り勝ちで絶好調」という印象を持つかもしれない。だが、残念ながら大和ハウスは絶好調とはいえない状況だ。各社の業績を時系列で分析すると「真の勝ち組企業」が分かる。どの会社か、予想はつくだろうか。