選ばれるクスリ#19Photo:Catherine Falls Commercial/gettyimages

減少の一途だった私立大学薬学部の志願者数が、2022年入試で7万6625人と8年ぶりに増加に転じた。しかし、10万人を超えていたかつての人数には程遠い。特集『選ばれるクスリ』(全36回)の#19では、文部科学省が2023年1月に公表した最新データを基に作成した全国薬学部「学生離れが進んだ大学」ランキングをお届けする。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)

学生離れが進んだ薬学部ランキング
定員充足率が悪化しているのは?

 日本私立薬科大学協会がまとめた2022年度の調査によると、私立大学薬学部と薬科大学の入学志願者数は7万6625人と、前年度に比べておよそ3000人増え、8年ぶりに増加。32大学の入試倍率が前年より上がった。

 ただし、入試倍率が3倍を切った大学は14大学ある。22年度の入学志願者数が増えたといっても、ここ数年は志願者数の減少が続いており、14年に10万人以上いた志願者数には遠く及ばない。残念ながら、徐々に薬学部全体が学生から選ばれない学部になっているのは否めないだろう。

 では、学生離れが進んだ薬学部はどこか。21年入試と22年入試の入学定員充足率を比較し、その「悪化度」が大きい順からランキングした。