痛風・高尿酸血症治療薬の処方患者数ランキングで1位、2位共に尿酸生成抑制薬がランクイン。なぜこのタイプの薬がよく使われたのか。特集『選ばれるクスリ』(全36回)の#30では、痛風・高尿酸血症治療薬の処方患者数ランキングを公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
尿酸生成抑制薬の方が
使われるのはなぜ?
足の親指などの関節が腫れて激痛に襲われる痛風発作の背景には、血液中の尿酸が異常に増えた高尿酸血症がある。高尿酸血症は痛風発作予備軍なのである。高尿酸血症は糖尿病や脂質異常症、高血圧といった生活習慣病を伴いやすく、こうした生活習慣病を併発すると、心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる病気を引き起こすことになる。
痛風・高尿酸血症には食生活といった生活習慣の改善が必要であり、併せて薬物治療が検討される。
治療で投与される尿酸降下薬には、尿酸を作る働きを抑える尿酸生成抑制薬や、尿酸の尿中への排泄を促す尿酸排泄促進薬などがある。
では、病院や診療所ではどんな薬が選ばれているのか。
痛風・高尿酸血症治療薬の処方患者数ランキングを作成したところ、断トツはフェブキソスタット(製品名:フェブリクなど)で、2位にアロプリノール(製品名:ザイロリックなど)が続く。どちらも尿酸生成抑制薬だ。
総じて尿酸生成抑制薬の方が尿酸排泄促進薬よりもよく使われていた。
それはなぜなのか。その理由に関係しているのが、3位と6位の薬だ。