筆者の場合の治療費負担
確定申告を控えた時節柄、筆者の手元には医療費の領収書がまとめられている。支払いで大きなものは、3回の入院から退院した際に行った支払いだが、1回目の入院の際に67万円、2回目の入院で55万円、手術を含む3回目の入院の際の支払いが83万円だ。合計で205万円である。なお、以下も含めて、金額は1万円単位で大まかに記述する。
それぞれの支払いは、まず診察券を支払い用の端末機に入れ、次にクレジットカードを入れて暗証番号を打ち込むだけだった。その後に、機械から領収書と診療明細書など数枚がプリントアウトされて完了だ。支払い自体には3分もかからない。
手術入院の退院までを一区切りと考えると、ここまでに、大学病院で支払ったその他の医療費(検査費用、処方薬代など)と、大学病院に至る前の段階でお世話になった街のお医者さん3軒や調剤薬局で払った費用の領収書が、「合計で、20万円を超えるかもしれないけれども、30万円には至るまい」と思える程度に存在する。多めに見て、医療費の合計を235万円と見積もっておこう。
この235万円の支払いの大きな部分は、いわゆる差額ベッド代だ。一泊約4万円で、合計40泊している。この大学病院は個室(シャワー付き)の部屋代が相対的にやや高めだと後から分かった。近隣の大きな病院は3万円台半ばくらいの設定が多い。地方の病院だともっと安い場合が多いだろう。
病院の選択に当たっては、個室代などの価格を全く気にしていなかった。病院の症例数や執刀してくれる医師の経験や評判などで決定した。結果的に「当たり」だったと思うが、この点は真剣に選んだ。少々の値段の差よりも、受けられる治療の質が重要だと考えた(普通の考えだと思う)。
個室を選んだ理由は、主に、消灯時間が自由であることや、原稿書きや電子メール、オンライン会議ができることなどだ。個室代分を稼ぎ出すほど熱心に仕事をしたわけではないが、仕事に穴を空けずに済んだし、他の患者さんに気を遣わずに済んだので、これで良かったと思っている。
同じ病院でもっと高い部屋のオプションが複数あったし、4人一部屋の入院だと一泊約7000円なのだが、この辺を自分の現状にとってほどほどだと判断した。もう入院せずに済むといいのだが、仮に再入院するとしたら、同様の条件の部屋をまた選ぶだろう。