別の言い方をすれば、シン富裕層は、「お金持ちになりたい」というモチベーションで働いているのではなく、その仕事をやりたい、面白い、と思っているから動いている(働くのではない)ようにも思えます。お金はあくまでその結果としてついてきたということです。

「(3)ネット情報ビジネス型」と、「(1)ビジネスオーナー型」は、仕事が趣味で、好きで働いています。元気いっぱいなのが特徴です。

 その一方で、「(2)資本投資型」は、本業で疲れてしまっていて、リタイアしたい、その後は働きたくない、と思っている人が大半です。患者の多い開業医や外資系のコンサルタントなど、土日もほぼなく働きづめで、寝る暇もないような状況で、疲れ果てているのです。

「1日に200人から300人の患者を診ているので、1人あたり2分しか診ることができない」と、ある海外移住を実行した医師は言っていました。

 昼食を食べる時間も取れず、車で往診に行く間に急いで弁当をかきこむ生活で、それを10年続けていたら自分自身が病気になりそうに思えたので、リタイアしたくなったそうです。その分、年収は1億円もあり、病院の売却でも10億円を手にしたため、アメリカの永住権を取得され、その後ハワイに移住しました。

 ところが、その方は3年も経つと「飽きた」と言って、東南アジアで病院の立ち上げを始め、忙しく過ごすようになっていました。

 東南アジアでの医療ビジネスには、大きな可能性とチャンスがある、と生き生きと語っていました。その後は日本に帰ってきて、介護ビジネスを立ち上げ、数店舗経営していました。新型コロナウイルスが流行する前のことです。

 リタイアすると意気込んでいても、結局は「何もやらないのはやっぱり物足りない。人生で一番良くないのは、やりたいことがなくなることだ」と言う人が大半です。仕事然り、投資然り、自分にとって「何か面白いもの」を、みなさん常に探しています。