男性の握りこぶし写真はイメージです Photo:PIXTA

周りの目を気にするあまり自分の意見が言えなくなり、いつの間にか流されるままの「クラゲの人生」を歩んでモヤモヤしていませんか? 本稿では、ライフコーチのボーク重子が伝授する7つの武器のうちの1つ、「自分軸」について紹介します。

※本稿は、ボーク重子『人生・キャリアのモヤモヤから自由になれる 大人の「非認知能力」を鍛える25の質問』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を抜粋・編集したものです。

「みんなと同じ」という呪縛

「出る杭は打たれる」って、強烈に私たちを縛る言葉だと思っています。同じであることが素晴らしく、目立つことは悪目立ちはもちろん、秀でているのも良くない。「空気を読む」って時に大切なこともあるでしょうが、結局は自分の気持ちには関係なく大多数に右ならえをすることです。

 そこでは、自分の意見や自分の決定よりも、「みんな」の意見や決定が優先されます。でも、「みんな」っていったい誰なのでしょうか? 世間? 周りの人? そうやって私たちは「違わないように」するために、周りの人の目や意見を気にして生きるようになっていく。それが「他人軸」の人生です。

 自分の意見のかわりに誰かの正解に従い、自分で決めるかわりに誰かの指示に従う。他人軸の人生は指示待ちの人生。そこに幸せはあるのでしょうか? 自分という存在はいるのでしょうか?

 1本だと思っていた道が突然5本に枝分かれしたとき、他人軸の人は立ち往生します。指示を出してくれる人が来るまで、ただじっと、ぼーっと待つことになります。こんな混沌(こんとん)とした時代に指示を出してくれる人など、もういないのに……。

 本稿では、「自分軸」を手に入れて、自分の人生の主導権を握っていきます。

POINT:「自己主張・自己決定」を新習慣にして、人生の主導権を握る

人は本来、自分で自分をコントロールしたい

 幸せの研究で有名なアメリカの心理学者ダニエル・ギルバート博士は、「コントロールすること自体が人間にとっては心地よい」「コントロールによって手に入る未来ではなく、コントロールすること自体が心地よい。これは、人間の脳に生まれつき備わった基本的な欲求の一つだ」と言っています。つまり、人は命令を聞くよりも、自分の意思で行動することに喜びを見出すのです。

 本来、私たちは「自分軸」で生きるようになっているのですね。でも、自分を振り返ってみて「ちょっと違うなあ」と感じることはありませんか? ここで、他人軸と自分軸で生きる人の違いを見てみましょう。

他人軸で生きる人と、自分軸で生きる人の違いとは?

他人軸で生きる人、自分軸で生きる人の違い他人軸と自分軸で生きる人の違い(『人生・キャリアのモヤモヤから自由になれる大人の「非認知能力」を鍛える25の質問』P.94より転載) 拡大画像表示

 他人軸で生きる人の特徴は、まるでアメリカ移住当時の私を見ているようです。「~したい」のかわりに「~すべき」が口癖で、やりたいことがあっても「それって正解かな?」と周りを気にして、いつも他人の目や評価を気にしていました。

 洋服ひとつとっても、自分が着たいものを着られませんでした。コンサバな娘の幼稚園のママたちに何か言われるのが怖くて、現代アート感満載だったロンドン時代の服は全部捨ててしまったくらいです。

他人軸の人生はクラゲの人生

 あの当時の私は「クラゲの人生」を生きていたと言えます。クラゲは泳げません。潮の流れに乗ってプカプカと流されていくだけ。行き先を決めるのは潮ですから、どこにたどり着くかはすべて潮次第。

 まさにそれは、他人軸の人生。自分の意志がない(泳げない)から、ただ流れにまかせて生きていく。自分の人生の主導権を手放した状態です。それでも生きてはいけますが、それはあなたが欲しい人生ですか?

 誰かに決めてもらえるから安心なのでしょうか? もしその人が間違っていたら、その人はあなたの人生に責任を取ってくれるのでしょうか? 軌道修正をしてくれるのでしょうか? 人は自分を守るので精一杯です。あなたのことは二の次、三の次。

 自分の人生に責任を取れるのは自分だけです。なぜなら、その人生を生きるのはほかの誰でもない自分だからです。だからこそ、自分の意見を持ち、言うべきときには主張して、自分にとって何が最適かを選び、責任を持って生きていく術を身につける必要があります。

 確かに、自分の状況が変わることもあるでしょう。ですが、この術を身につけていれば、たとえ何があったとしても、自分を守っていくことができます。突然、道が1本から5本に枝分かれしても、自分はどうしたいのかを主張し、自分で行動を選ぶことができます。