これから伸びる会社を見抜く方法

 自分のキャリアを形作る上で大切な視点の1つが「人材の需給バランス」です。需給とは「需要と供給」のことで、わかりやすく大まかに説明すると……

・需要とは「それが欲しい!」と思う人の量
・供給とは「それを与えたい!」と思う人の量

 と言えます。

 そして、両者のバランスが「需給バランス」です。

 たとえば「営業」という職業。

 営業はどの企業、業種にも必要な職種なので、世の中に営業職の需要は大量にあります。採用したい企業がたくさんあるということです。

 その意味では、営業経験が豊富で実績がある人は食いっぱぐねるリスクは低いと言えるでしょう。ただし、採用数が多いからこそ営業経験者は多く、供給数も大量にあります。そのため、需給バランスはほぼ均衡していて、記号であらわすと……

「需要 ≒ 供給」

 というイメージになります。そのため、何かしらの「掛け算」となるような要素を付け加えることが必要になります。

 一方、専門性の高い「弁護士」や「医師」といった職業はどうでしょう。弁護士や医師は国家資格のため供給数がコントロールされています。また、需要数は人口や平均寿命とほぼ比例していると思われます。つまり、需給バランスは……

「需要 > 供給」

 となるでしょう。

 需要に供給が追いついていない専門性の高い職業は、売り手市場。だからこそ、高給になりえるのです。

 とはいえ、今すぐ仕事の需給バランスを変えるのは簡単ではありません(今から急に医者や弁護士にはなれないですよね)。

 とくに若い世代に伝えたいのは、「伸びているマーケット」にできる限り早く身を置くのが重要ということです。