細かくは、購入金額や頭金の額、金利などによってどっちがトクかは変わってきます。
 頭金が貯まっていないのに、駆け込み買いをするのか、頭金を貯めてから買うのか、みなさんも、それぞれのケースで計算をしてみましょう。

親の家を相続する予定の人は要注意!

 また、親が不動産を所有していて、まだ相続をしていないという人は、本当に家を買ったほうがよいのかを再検討してみたほうがいいでしょう。
自分が家を買ってしまうと、「小規模住宅等の減税特例」を受けられなくなるからです。

 「小規模宅地等の減税特例」とは、240平米(約70坪)まで、評価額の8割を減額できる制度です。評価額1億円の物件でも2000万円に評価減をしてもらえるのです。

 私たちの親世代は、持ち家の家庭が非常に多いと思います。特に親が東京23区に住宅を持っている場合では、広さにもよりますが、自宅の価格は1億円を越すこともありえます。
 そうなると、この減税特例は非常に価値あるものになります。

 相続税の基礎控除は削減される方向にあります。
 将来的には3000万円+600万円×法定相続人の数(現在:5000万円+1000万円×法定相続人の数)になる方向で検討されています。

つまり、1億円の持ち家は、減税特例を活用しないと相続税がかかる可能性が非常に高いわけです。

 ここで注意が必要なのは、この特例を受けることができる人は、配偶者か、同居親族、持ち家のない親族、生計一親族(お財布が一緒)などだということです(その他細かい条件があります)。
 別生計で、自分たちの持ち家を持っている場合はこの特例を受けることはできないのです。

 以上のことから、マイホームの購入を決める際は、親の資産も考えに入れたほうがよさそうです。
 ちなみに二世帯住宅の場合は、外からしか行き来できない構造だと、同居と認められないケースもあるようです。事前によく確認をしておきましょう。