日本生命・清水博社長に聞く、「営業職員の給与7%増額の決断と“まごころマイスター”導入の狙い」

日本生命保険が進める営業職員チャネル改革の目玉施策「ニッセイまごころマイスター認定制度」。7月からは給与と連動させ、取得資格によって年収に差が出ることになる。給与財源の7%増額を決めるなど、次々と改革を進める背景や狙い、制度の詳細について、清水博社長に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男)

営業職員7%賃上げ
現場の奮闘に報いたい

――営業職員の給与財源を7%増額させることを決めました。背景を教えてください。

 理由は二つあります。一つは約5万人の営業職員が、現場の最前線で奮闘しており、その努力に応えたいということ。もう一つは、昨今の物価高に対応するということです。

 とりわけ一つ目についてですが、新型コロナウイルス感染症の影響でこの3年間、営業活動がなかなか思うようにできませんでした。お客さまにお会いすることがなかなか難しかったわけですが、そうした中で営業職員は、慣れないデジタルを活用しながら、既存のご契約者に対してサービスが途切れないように奮闘してきました。また厳しい中にあっても、営業職員は新しいお客様を開拓することについても奔走してくれました。

 今、全社を挙げて販売改革を実行しています。その販売改革の先頭に立っているのが営業職員であり、これからも販売改革を引っ張っていってもらいたい。そして、その中心で奮闘している営業職員に報いたい。そうした考えから、給与を7%増額することを決断しました。

――販売改革の狙いは何でしょうか。