GRカローラは
“最強のカローラ”と断言できる
ハンドリングは意のまま。RZにキレのよさと俊敏なクルマの動き、ダイレクトなフィーリングをプラスしている。車両重量はRZより30kg軽いだけだが、実際に走らせるとその差は数値以上。一般的にロードカーから無駄を削いでいくとピーキーな特性になりがちだが、モリゾウエディションはその逆。より精緻、より対話性が高く、より細かなコントロールが楽しめる。
おそらく、グリップを活かしてタイムを削る走り方が最も得意だろう。欲をいえば、大型ウイングなどでリアの安定性をもう少し高めたほうが安心感はより高まるかな、と感じた。
乗り心地はRZよりハードな設定だが、“しなやかな硬さ”といった印象。想像していたより快適だった。
GRカローラは“最強のカローラ”と断言できる。ちなみに1984年に初代カローラFXが登場した時のキャッチコピーは“2BOX上級生”だった。GRカローラはGRヤリスの兄貴分として、ズバリ“AWDスポーツ上級生”と呼べる存在である。
(CAR and DRIVER編集部 報告/山本シンヤ 写真/TOYOTA GAZOO Racing)