日本の株高期待を支える「中長期循環」、日本経済の持ち直しは期待できる?Photo:PIXTA

生産が弱い一方で
サービスが強い日本経済

 日本経済は、23年に入っても生産活動が弱含んでいる一方で、サービス消費が増加するなど第3次産業の持ち直しが続いている。

 鉱工業生産は、22年10-12月期に前期比で減産(前期比3.0%の低下)となったのち、23年1月はさらに水準を落とし、22年10-12月期に対し5.1%の低下となった。

 一方、第3次産業活動指数の対個人サービスは、22年10-12月期に前期比4.2%上昇したのち、23年1月は、さらに水準を切り上げ、22年10-12月期に対し1.5%の上昇となった。第3次産業全体でも、23年1月は22年10-12月期に対し0.6%の上昇となった。

 生産活動の弱めの動きは、世界経済の減速を受けた輸出数量の落ち込みに加え、半導体などの部品の供給制約がなお残り、自動車生産が下押しされていることにある。ただ、部品の供給制約は、緩和の方向にあり、自動車生産の持ち直しが明確になってくる可能性がある。