流出した米国防総省の機密文書の一部とみられるプレゼンテーション資料から、ロシア軍指導部がウクライナとの戦争を巡る内輪もめに気を取られ、民間軍事会社ワグネルの戦闘員が突出した役割を果たしていることに苦慮していることが分かった。その文書には、ロシア軍内の足並みの乱れや司令部の結束に亀裂が生じている様子が記されている。あるファイルには、ロシア軍指導部とワグネルの司令官が口論となり、ウラジーミル・プーチン大統領が個人的に介入するまでに至った経緯が書かれている。米国の機密文書の一つによると、ロシア軍制服組トップのワレリー・ゲラシモフ参謀総長は2月12日、ワグネル戦闘員への弾薬供給を停止するよう命じた。当時、ワグネルはウクライナ東部バフムトを巡って激しい戦闘を続けており、大量の犠牲者を出していた。