英語とは縁遠い新潟の片田舎で生まれ育ち、勉強はからっきし苦手。とくに英語は、be動詞も理解していなかった。それでも大学を受験。偏差値38の学部を2つ受験するも、どちらも不合格……。それがいまやネイティブや帰国子女に間違われるほど英語を操り、YouTubeでさまざまな国籍の人々にインタビューしまくっている。いったい、どうやって英語力を身につけたのか? 初の著書『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法 「偏差値38」からの英会話上達メソッド』(ダイヤモンド社)で、超効率的な勉強法を初公開! 本書より一部を抜粋・編集し、夢を叶えたとっておきのコツを全部教えます!
知っておくと理解が深まるマインド
Mentality to help you understand the other person well.
【前回】からの続き 英語でのコミュニケーションでは、日本とは異なる、外国の文化や考え方、そしてマインドを、ある程度、理解しておくことがとても重要です。
日本や東南アジア、中近東、アフリカなどの国は「ハイコンテクスト(high-context cultures)」が多いのですが、欧米を中心とする国々は「ローコンテクスト(low-context cultures)」が多いです。
この基本的な違いを知っておくことは、けっこう重要です。
ハイコンテクストってなに?
ハイコンテクストとは、言葉以外の表現を重視するコミュニケーションスタイルのこと。文化の共有性が高く、共通の認識を前提として、言葉以外の表情や声のトーンなどの情報から状況を察してコミュニケーションをとります。
直接的な表現は好まれず、言葉ではっきり伝えることが敬遠されがちという特徴もあります。
ローコンテクストってなに?
これに対してローコンテクストは、言葉を重視するコミュニケーションスタイルです。直接的でわかりやすい表現がよいとされ、伝えるべきことは言葉ではっきりと伝えます。
ローコンテクストでは、ぼやかした表現や遠回しないい方は好まれず、コミュニケーションの内容は言葉で表したことが、ほぼすべてと考えたほうがいいでしょう。
基本的なことをバカにせず
ちゃんと押さえておこう!
―─と、ここまで読んで「そんなことは知っているよ!」と思われた人も多いでしょう。
でも、ボクたち日本人の「ハイコンテクスト」と、英語圏を中心とした「ローコンテクスト」。コミュニケーションスタイルが正反対だということを、まずは強く意識しておかなくてはいけません。
いわなくてもわかることでも
あえて“伝える”
日本人同士だったら「そんなこと、いわなくてもわかるでしょ!」と思うことでも、英語だと言葉にしなければ理解してもらえないからです。
たとえば、「Why don't we go to see the movie this weekend?(今週末、映画見に行こうよ)」と誘われたとき、日本人同士であれば、行く気がないなら「う~ん、考えておく(Let me think about it.)」「まだ、ちょっとわからない(I don't know yet.)」ですむでしょう。
“曖昧を許さない”という意識
でも「ローコンテクスト」の文化を持つ人に対しては、理由はなんであれ「I can't go.(行けない)」と、しっかり伝えないといけません。
そうしないと、あとで「Can we go to see the movie since you told me you would think about it?(考えておくっていっていたけど、映画行けるの?)」のようにいわれます。
空気を読まない(読まなくていい)
つまり、お互いに「空気を読む」必要がないのが「ローコンテクスト」の文化なのです。とくに、日本人は断るのが苦手。「No.(いいえ)」といわなければならないとき、空気を読んでもらいたがる傾向にあります。
この違いをしっかり踏まえておくことで、次から説明する英語でのコミュニケーションで生じがちな、「お互いに理解できない」状況を避けられます。【次回に続く】
※本稿は、『バカでも英語がペラペラ! 超★勉強法 「偏差値38」からの英会話上達メソッド』より一部を抜粋・編集したものです。