痛風予防の食事のポイント

(1)食べ過ぎ飲みすぎに注意

 食べ過ぎや飲みすぎると肥満になり、尿酸値の上昇につながります。また、アルコール自体に尿酸を増やす作用があるため、飲みすぎには気をつけましょう。

 肥満度の計算式は以下の通りです。BMIが25以上になった方は気を付けてください。

肥満度の計算式
BMI(Body Mass Index)=体重kg÷身長m÷身長m
BMI
18.5未満:低体重 18.5以上25未満:普通体重 25以上:肥満

(2)水で定期的に水分補給を

 体内で発生した尿酸は、尿と一緒に排出されます。そのため、体内の水分量が十分でないと尿の量が増えず、尿酸も体外に排出されません。尿酸値が高めの方は、喉が渇いていなくても定期的に水分を取る習慣を付けましょう。

 このときの水分は、お茶や清涼飲料水ではなく、基本的に水で補給してください。お茶やアルコールは利尿作用があるので、身体が脱水状態に陥りやすく(水分が足りなく)なります。飲みすぎに注意して、水で水分を補うようにしましょう。また、清涼飲料水はカロリーや糖分が過多になりやすいので、「水分は水で取る」を意識してください。

(3)ミネラルが豊富な食品を食べて、尿をアルカリ性に

 尿が酸性に傾くほど、尿酸が排泄しにくくなるため、尿酸を排出しやすくするには尿をアルカリ性にしておく必要があります。尿をアルカリ性にするには、カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルが豊富な食品を取ることが大切です。

 リンもミネラルの一種ですが、リンを多く含む食品は尿を酸性にしてしまうため、加工食品や肉を普段から食べる人は、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどを多く含む食品をより積極的に意識して取るようにしましょう。

カリウムを多く含む食品:
ホウレンソウ、春菊、ジャガイモ、バナナ、リンゴ、キウイフルーツ、納豆、ひじきなど

カルシウムを多く含む食品:
牛乳、ヨーグルト、しらす干し、納豆、木綿豆腐、モロヘイヤ、小松菜など

マグネシウムを多く含む食品:
アーモンド、蕎麦、玄米、大豆、ひじき、ホウレンソウなど

 尿酸値が高めの人は、肥満ぎみの方や、食べ過ぎ・飲みすぎていることが多いです。まずは水で十分に水分補給をし、食事に気を付けることから始めていきましょう。こちらの過去記事もぜひ参考にしてください。

参考:
 健康診断で「痛風予備軍です」、結果表の見方と尿酸値改善5つのポイント(https://diamond.jp/articles/-/305827
 健康診断で「中性脂肪が高いです」、結果表の見方と5つの数値改善ポイント(https://diamond.jp/articles/-/304934

 高血圧の食事療法に「DASH食」というものがありますが、DASH食は痛風発作の予防も期待できると言われています。次回はこのDASH食についてお伝えします。