探偵側に起因する理由で証拠が取れないというケースがあります。尾行技術の不足から対象者への発覚や見失いが大半の理由です。他にも、未熟な撮影技術や機材トラブルでの撮影失敗や、データ損失というケースもありますが、探偵の準備不足と状況による不可抗力とが半々といったところです。

 探偵側のミスではない事象によって、尾行不能になることもあります。交通状況や、依頼者や探偵に危険が及んだり、既に尾行していることがバレていたりなどというケースです。尾行がバレる原因は、依頼者が激高して対象者に言ってしまったり、対象者にスマホを見られて発覚したりすることが多く、不貞調査での尾行発覚理由としては2大あるあるです。

対応策
調査依頼前にやったほうがいいこととは?

 調査依頼前に、オンラインでもいいので探偵との面談を行い、依頼内容や期待する結果を明確に伝えることが重要です。顔を見て話すことで信用できる相手かどうかの気づきも生まれ、安心感や連帯感にもつながるので、より調査成功の確率も上がります。

 探偵側としても、希望に合わせた調査プランを提案しやすくなります。調査としてできることと、できないことの線引きを明確にすることもできます。また、調査中に必要な状況報告や打ち合わせなど、可能な限りの連絡を行うことで、探偵が調査を遂行しているという確認にもなり、状況や対象者の思考や行動予測などを共有することで、調査成功の確率アップにもつながります。

 そして、対象者に調査していることを悟られないようにすることも大事です。

不満ポイント2
報告書について

 探偵の仕事は調査結果を報告書にまとめて、依頼者へ渡した時点で完了するものですが、この報告書についても、いくつか不満ポイントがあります。

 報告書の必須項目は、「日付時間」「行動内容・状況説明・立ち寄った場所の名称や住所と、それらが分かる画像」です。この報告書は裁判資料にもなることがあるため、正確性を求められるにもかかわらず、文面が分かりにくかったり、証拠にならないほど画像が不鮮明なケースがあったりしたと聞いたことがあります。さらに、報告書を作成しないという論外な探偵もいるようです。