締め切りのイメージ写真Photo:PIXTA

「アイデアは出てもスムーズに実行されない」「話し合いをしても誰も主体的にやろうとしない」「結局、思ったような成果を出せずに終わる」……わざわざ会議までして決めたことを実行できないチームが増えています。なぜでしょう? 日本初のミーティング専門コンサルタントの矢本治さんが上梓した『なぜミーティングで決めたことが実行できないのか』から一部抜粋して、ミーティングの実効性を高めるポイントをお伝えします。

原因も対処法も
「個人」と「組織」で別々にある

 ミーティングで決めたことができない原因は、「個人」と「組織」それぞれにあり、基本的な対処法も異なってきます。

 例えば、「今年は英語を勉強する」と目標を立てたのに、そのうちテキストを読まなくなったり、「やらなくちゃ」と思っていても腰が重いケースがあるでしょう。このように、実行できない原因が当人のやる気にかかっているケースが「個人」の問題です。

 価値観の異なる仲間と協力して仕事を進める組織となると、目標を実行できない原因はさらに複雑です。ミーティングで決めたことに着手していたとしても、上司から急ぎの案件を振られたら中断せざるを得ません。このように、実行できない要因が個人の問題だけではないケースが「組織」の問題です。

 とはいえ、組織の場合、協働することで達成できるケースや、人の目があるから懸命に行うので作業がはかどるケースもあります。

 個人の問題であってもその対処を気合・根性の精神論で終わらせるのではなく、チームとしてミーティングで設計することが大切です。