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人を動かすときに大切なこと
上司になって部下を持つと、どうしたら人を自発的に動かすかという壁にぶつかりがちです。
なかには、“指示待ち人間”といわれるような、誰かの指示がなければ動けない、自発性に欠ける人もいますからね。
人に動いてもらうときは、過度な期待をしないことが大前提。何事もそうですが、他人に一方的な期待をしていいことはありません。
自分の思い通りにはならない
勝手な期待をして結果がともなわないとき、怒りや失望といったネガティブな感情をいだいてしまいがちです。また、頭ごなしに指示しても、うまく伝わりません。
指示系統が確立されている軍隊のような組織であれば、上意下達で上官が部下に指示・命令すればいいのでしょうが、一般的にはうまく伝わらず、思った通りに人が動かないことが多いから、多くの上司は頭を抱えるわけですね。
信頼を得る上司はこうする
じゃあ、どうしたらいいのでしょうか? ポイントは、自分の意思で選ばせてあげることです。そもそも人は自分の考えで選びたがるものです。
先ほど触れた指示待ち人間のように、一部の人は他人に決めてもらいたがりますが、多くの人は自分で決めたがるし、指示待ち人間でも目の前に選択肢を与えれば自分で選べます。
ただし、上司としては、この選択肢を選んでほしいということがあります。そのときに「これがいいよね」と上司が決めてあげるのではなく、あくまで本人がチョイスするように誘導してあげるのがポイントです。
相手の立場に身を置く
ありがちな失敗は、「お互いにとって最良の選択肢はこれだから、絶対にこれを選んだほうがいい」みたいに、なかば強制するように誘導すること。
そういう人は「相手のためを思って」と思い込んでいるのですが、当の本人が嫌がっているのであれば、相手の意思がともないません。
自分の一方的な理屈より、相手の気持ちを優先して、選ばせてあげてください。たとえ、それがアナタの意に沿わない選択であったとしても、まずは相手の立場に身を置いて、その意思を尊重する。
そうしないと、お互いの信頼関係が築かれず、頑張れば頑張るほど、悩みが深まりかねません。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 40代を後悔せず生きる言葉』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。