正解(例)はThe police officer asked us where we were going. です。

 単に「どこに行くのですか?」と聞くならWhere are you going? ですが、asked usのような文の中にこうした疑問文を組み込む場合は、where we were goingという語順にする必要があります。

 また主語をweにして、時制もwere goingのように過去形にする必要があるのです。

パッと口から英語が出る人は、文法が体に馴染んでいる

 この英訳問題については、

A) じっくり考えて、頭の中で英作文すれば英語にすることができる
B) 頭で考えることなく、一瞬で英語にできる

 の2つに分かれるのではないでしょうか。

 当たり前ですが、Aのように頭で英作文していては2秒で英訳することができず、会話のスピードについていくことはできません。

 これは、先ほど申し上げた「文法を頭では理解しているが、使える段階には至っていない」人の典型的な例です。

 言い方を変えるなら「頭で考えて英作文することなく、反射的に学んだ文法事項を発話につなげられる」というBの状態に至れば、「文法を使える」というレベルに達したと言えるのです。

例文の音読で「英語の反射神経」が鍛えられる

 では、どうすればいいのか。私がお薦めしたいのは、文法書の例文の音読です。

 理解した内容を声に出す練習を繰り返すことで、頭で英作文することなく反射的に発話できるようになりますよ。

 例えば、先ほど扱った疑問詞を使った文に関して、文法書には以下のような例文が掲載されています。こうしたものを繰り返し音読してみましょう。

• Do you know what time it is?
• Can you tell me where I can find Linda?
• Do you have any idea how much it will cost?
• Please explain what you mean.
• I wonder why she left early.
• The police officer asked us where we were going.

 私自身も、この訓練をかなり積んできました。その結果、頭の中の知識をスムーズに発話できるようになりました(例えるなら「頭と口がつながる感じ」を得ることができたのです)。

 以上のように、

・単に単語を覚えるだけでなくリンクも意識する
・文法を理解したら、声に出す練習もする

 という、一歩踏み込んだ学習を加えるだけで、表現力に大きな差が出てきますよ。「言いたいことが英語にできない」とお悩みの方は、ぜひ実践してみましょう。