[激変]生保・損保・代理店 保険大国の限界#16Photo:PIXTA

保険料を国内外の株式や債券などで運用し、その実績に応じて保険金や解約返戻金の額が変動する保険商品が「変額保険」だ。他の投資商品と異なるのは、運用成果とは無関係に「最低保証金額」が定められた死亡保障が付いてくる点だ。インフレに強いことから注目を集めているが、デメリットを知らなければ痛い目に遭いかねない。特集『[激変]生保・損保・代理店 保険大国の限界』(全22回)の#16では、保険のプロ27人が厳選した変額保険ランキングと共に、人気商品の特徴を解説する。(ダイヤモンド編集部 宮原啓彰)

上げ潮相場や金利上昇で人気アップ!
新商品や商品開発が相次ぐ

 昨今の投資環境の好転と金利上昇によって、人気が急上昇しているのが変額保険だ。生命保険各社における契約拡大のための“草刈り場”として、新商品の投入や商品開発が相次いでいる。

 変額保険を一言でいうと、保険料を株式や債券などで運用し、その実績に応じて保険金や解約返戻金の額が変動する保険商品だ。投資商品と異なるのは、あくまで保険であるため、運用成果とは無関係に死亡保障が付いてくる点である。

 それだけ聞くと資産形成と保障を両立できる一石二鳥の商品に思えるが、契約前に知っておくべきは、保険のプロの大半が「保障と資産運用は個別に考えるべきで、変額保険そのものをお薦めしない」と、口をそろえること。長期の資産形成の第一選択肢は、税制優遇やコストの面でiDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAを活用した方が無難だからだ。

 それでもなお変額保険を選ぶならば、どの商品がベストなのか?次ページに、5月発売の新商品もランクインした変額保険ランキング、さらに人気商品の保障と保険料の比較表を掲載したので、ぜひ見てほしい。