韓国政府は
客観的事実の広報に注力
民主党のデマ政治に対し、韓国の政府与党は、客観的事実を国民に周知し、冷静に対応するよう求めている。
18日には、処理水の放流に備えて放射能調査地点を現在の92カ所から200カ所に増やすことにした。また、これと合わせ、▽セシウム・トリチウムの濃度の分析周期を従来の1~3カ月から隔週に短縮し、▽大型水産物販売場に国内産全魚種を対象に検査システムを構築することにした。放射能検査を通過すれば安全証明書を交付する案も検討している。
さらにリアルタイムでモニタリングを強化し、偽ニュースなどに対しては、毎日の政府ブリーフィングで事実関係を知らせるとともに、ポータルサイトを通じて安全情報も提供する方針だという。
その一方で、韓悳洙首相は処理水放流を巡り「汚染水と水産物に関する意図的な虚偽事実の流布に対しては積極的に対応する」と述べた。韓悳洙首相は「怪談や扇動のレベルで虚偽事実が広まっており、国民の不安をあおり、水産業者の生存権を脅かしている」と指摘した。
また、現在の国内沿岸海域の放射性物質濃度は2011年の福島第一原発事故以前と同水準だと説明。原発事故以降、国内で流通する水産物約7万5000件を検査した結果「1件の不適合な事例も発生していない」と強調した。
こうした事態を受け、原子力分野の権威である「韓国原子力学会」は処理水放流問題に関し恐怖を助長する勢力に公開討論会を呼びかけた。
民主党などのデマにより
国民の生活に影響も
大型スーパーやネットショッピングサイトでは、「昨年以降、天日塩の購入客が急増し、品薄状態になっている」という。「来月にも予想される処理水放出により朝鮮半島周辺の海水が放射能物質によって汚染される前に『塩を買っておこう』という“買いだめ現象”が起きている」のが背景ともいわれる。
処理水が太平洋を一周して韓国の海域に到達するのは4~5年先であり、その頃にはトリチウムの濃度は17万分の1ほど増えるだけである。韓国より先に到達するロシア・カナダ・米国・メキシコからは、海洋放出を問題視する声は聞こえてこず、騒いでいるのは韓国だけだと朝鮮日報は報じている。