岸田政権のもと、労働市場改革を促す施策が進められている。「長く働く・勤め上げる」という概念に大きな変化が起ころうとしており、特にミドル層の転職に関する注目は年々高まっている。そこで今回はオープンワークが調査・発表したランキングを基に、40代・50代の中途入社者が「育成環境が優れている」と評価した企業の特徴を分析する。(ダイヤモンド・ライフ編集部)
「長く勤め上げる」概念が変化
ミドル層の転職に注目集まる
6月7日、岸田政権は「新しい資本主義」の実現に向けた行動計画であり、成長分野への労働移動の円滑化を目的とした「骨太の方針」の原案を公表した。そこでは企業のリスキリング(学び直し)支援だけでなく、個人への直接投資の検討やベンチャー企業への投資といった方針が打ち出されている。
中でも転職しやすい労働市場改革を促す施策の一環として、副業・兼業などの多様な働き方の推進、自己都合退職の失業給付の迅速支給といった施策には、労働者から高い関心が寄せられている。日本の労働市場で長らく良しとされてきた「長く働く・勤め上げる」という概念に大きな変化が起ころうとしており、特に40代・50代のミドル層の転職に関する注目は年々高まっている。
就職・転職のためのジョブマーケット・プラットフォーム「OpenWork」を運営するオープンワーク株式会社は、ミドル層でも年功序列に頼らず、経験やスキルでキャリアを切り開いていける企業を探るべく、40代・50代の中途入社者から「人材の育成環境が優れている」と評価された企業30社のランキングを作成した。
今回はそのランキングから、人材の育成環境が優れている企業の特徴について、実際に働く社員のクチコミを紹介しながら分析する。