生成系AIで「データドリブン経営」に現実味、活用で業績に格差もPhoto:PIXTA

ChatGPTをデータベースに連携
させることで新たなビジネスの可能性

 生成系AIは人間の作業をどこまで代替し、仕事や働き方などをどう変えるのか。

 最近では、ニューヨークの弁護士が審理中の民事訴訟でChatGPTを活用した結果、虚構の判例を引用して問題になった。こんな利用をする弁護士がいるとは、信じられないことだ。

 前回の本コラム「生成系AIは統計数字を読めるのか?『助手の役割』をやらせてみた」(2023年6月22日付)で書いたように、生成系AIに統計データについて問い合わせると、誤った答えを出す。

 ただし、こうしたことになるのは、生成系AI(BingやBard)などをそのまま利用するからだ。

 特定のデータベースにAPI(Application Programming Interface)を介して接続し、ChatGPTでデータを読み出すやり方をすると、こうした問題は発生しない(APIとは、ソフトウェアやプログラムの間をつなぎ、情報をやり取りするためのインターフェイス)。

 すでにこのような利用法は、開発されつつある。企業経営にも活用され、ChatGPTによって自社のデータベースからさまざまなデータを取って分析し業務の効率化や新たなビジネスの創出が行われる時代になるだろう。