リナ・カーン米連邦取引委員会(FTC)委員長に関して、これだけは言える。敗北が彼女を打ちのめすことはない。マイクロソフトによるゲームソフト大手アクティビジョン・ブリザード買収の一時差し止めを求めたFTCの申し立てを連邦裁判所が棄却した後、カーン委員長は、偽情報をまき散らしたとして新興企業オープンAIのチャットボット(自動会話プログラム)「チャットGPT」に矛先を転じた。  FTCは今週、20ページにわたる書簡をオープンAIに送付した。そこには個人情報保護に関する方針から人工知能(AI)の訓練まであらゆることに関する49項目の質問と17件の書類提出要求が含まれていた。