リナ・カーン米連邦取引委員会(FTC)委員長に関して、これだけは言える。敗北が彼女を打ちのめすことはない。マイクロソフトによるゲームソフト大手アクティビジョン・ブリザード買収の一時差し止めを求めたFTCの申し立てを連邦裁判所が棄却した後、カーン委員長は、偽情報をまき散らしたとして新興企業オープンAIのチャットボット(自動会話プログラム)「チャットGPT」に矛先を転じた。FTCは今週、20ページにわたる書簡をオープンAIに送付した。そこには個人情報保護に関する方針から人工知能(AI)の訓練まであらゆることに関する49項目の質問と17件の書類提出要求が含まれていた。この徹底的な要求は情報を得るための漁(探り出し)のようなものだ。カーン氏とは違って自分たちが捕まえようとしているものについてある程度の知識がある漁師たちには、この例えは不当かもしれないが。
【社説】米FTCが試みるチャットGPT規制
リナ・カーン委員長、最近の法的敗北にもめげず
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