日本人乗客は平均年齢は高めの様子、それゆえネットにも不慣れ?

 台湾の乗客も比較的若い人が多かった。ただ、日本人乗客と似ていて、講座などをよく聞きに行く。学習意欲も高い。ハワイ到着前、船内ではハワイについての紹介が行われた。台湾の乗客はインターネット地図を確認しながら、紹介を聞いていた。

 大海原を航海中のクルーズ船ではインターネットへのアクセスができない。インターネットにアクセスしようとする場合は、使用料金の高い衛星通信を利用するしか手段はないはずだ。しかし、その台湾の乗客は紹介の内容を追いながら、ネット上の地図で情報を逐一確認していたのだ。紙媒体時代の終焉をいや応なしに再認識させられた瞬間だった。

 日本人の乗客は、クルーズ船の乗客の大半を占めるが、平均年齢は高い。しかし一番積極的に講座などの学習系イベントに参加する。耳を傾けて静かに聞くだけではなく、ノートを丁寧に取る方も多かった。

 中国語には、「活到老、学到老」というのがある。つまり年を取っても学習することは放棄しないという意味だ。こうした学習に取り組む姿勢を目の当たりにして感動を覚えた外国人乗客も多かった。しかし、携帯電話やパソコンをいじってインターネット利用に欠かせないアプリなどのツールの活用方法などになると、さすがにお手上げ状態に追い込まれてしまう日本人乗客が多い。寄港先の港のターミナルには降りたが、個人で言葉が通じない異国の地でどう行動すればいいのかがわからず困っている人は多かった。