利点2:思考力が身につく
前項では、数学を学ぶ利点として実社会で役立つことを挙げましたが、数学のメリットはそれだけではありません。思考力も身に付きます。
なぜなら、数学の問題を解くには公式を使うだけではダメで、考える力も必要だからです。
たとえば前ページの「1年で所持金を1.06倍に増やせるとき何年後に3倍になるか?」という問題の場合、もし対数関数の公式を知っていても、「この問題では対数関数が使えるのではないか」と考えなければ解けません。
利点3:仕事の幅が広がる
最後に、3つ目の利点は「仕事の幅が広がること」です。皆さんの中には、
・こんなの自分には関係ない
・数学を使う仕事なんて全国民のほんのわずかしかない
と考えている方もいると思いますが、コンピュータやAIが発展する今、専門職ではなくても数学を使う機会が多くなっています(データ分析など)。そのため、もし数学をやらなかった場合、将来の仕事のパフォーマンスに影響が出る可能性もあり得ます。
さらに、近年は数学が必要な資格試験も増えているため、数学を学ぶことによって就職や転職に有利になることもあります。AIによって仕事が奪われるといわれている今、数学の勉強は必要不可欠になるでしょう。
おわりに
本記事では「なぜ数学をやるべきか」について記しましたが、読者の中には数学のどこから手を付けるべきかわからない方も多いでしょう。
今回、そういった方々のために「高校数学の基礎が150分でわかる本」を執筆しました。本書はフルカラーの図解で圧倒的にわかりやすくすることを意識したうえに、数学がなぜ役立つかの具体例も豊富に盛り込みました。さらに、マイナスの足し算・引き算をはじめとする中学数学の前提知識から解説をしているので、自分の知識に不安がある方も安心です。
興味のある方はぜひ本もお読みいただければと思います。