子どもから大人まで数学を苦手とする人は非常に多いのではないでしょうか。ましてや高校数学ともなるとほとんどの人が挫折してしまった経験を持っているでしょう。しかし、高校数学の基礎は丁寧に学べば特別難しいものではなく、同時に得た知識は私たちの生活にも大きく役立ちます。そんな高校数学の超入門書として書かれたのが『【フルカラー図解】高校数学の基礎が150分でわかる本』です。本記事でははじめての人から大人の学び直しまで1人で高校数学が学べる本として発刊された本書より内容の一部を抜粋してお届けします。
確率を計算するには
世の中のいろいろな確率を計算するにはどうすれば良いのでしょうか。もちろん降水確率などの複雑な確率の計算は難しいですが、そうでない場合、実は簡単に計算する方法があります。本章ではこの方法として、割り算公式と確率版積の法則の2つを紹介します。
確率の計算方法(1):割り算公式
割り算公式※1は、簡単に言えば「N通り中、M通りが当たりのとき、当たりの確率はM÷Nである」というものです。
たとえば、公平なサイコロを1回投げてみましょう。出目が2以下であれば「当たり」のとき、当たりの確率はどれくらいでしょうか。サイコロの出目としては1、2、3、4、5、6の6通りがあり、このうち2通りだけが当たりなので、当たりの確率は2÷6=1/3です。パーセント表記に直すと、約33%になります。
なお、今回説明した割り算公式は、N通りのパターンが同じ確率で起こり得るときしか使えないことに注意してください。
たとえば「受験の結果としては合格と不合格の2通りがあるので、合格する確率は1/2=0.5(50%)」というのは間違いです。なぜなら、合格と不合格が同じ確率で起こり得るとは限らないからです。
練習問題
四択問題でランダムに答えを選んで正解する確率はどれくらいですか。
答え:( )%
ヒント:4つのうち何個が当たりかを考えましょう。