子どもから大人まで数学を苦手とする人は非常に多いのではないでしょうか。ましてや高校数学ともなるとほとんどの人が挫折してしまった経験を持っているでしょう。しかし、高校数学の基礎は丁寧に学べば特別難しいものではなく、同時に得た知識は私たちの生活にも大きく役立ちます。そんな高校数学の超入門書として書かれたのが『【フルカラー図解】高校数学の基礎が150分でわかる本』です。本記事でははじめての人から大人の学び直しまで1人で高校数学が学べる本として発刊された本書をもとに米田氏のオリジナルコンテンツをお送りします。
数学を使うと、こんな分析もできる
皆さんは人生の中で、成功する確率が10%や20%しかないような難しい物事に取り組んだことはありますでしょうか。
労力も必要ですし、失敗するかもしれないと思いながら物事に取り組むのは簡単なことではありません。
しかし数学を使うと、諦めずに何度も挑戦すれば最後はほぼ確実に成功することがわかります。本稿では、これを実際に分析してみましょう。
知識:確率の掛け算
まずは前提知識として、確率の掛け算について紹介します。1つ目の物事が起こる確率がa、2つ目の物事が起こる確率がbであるとき、両方起こる確率はa×bという式で計算することができます。
たとえば、宝くじで当たる確率が0.2(20%)、スロットで当たる確率が0.1(10%)であるとき、両方当たる確率は0.2×0.1=0.02、つまり2%です。
また、太郎君がじゃんけんを2回行って、1回目で勝つ確率が0.7(70%)、2回目で勝つ確率も0.7(70%)であるとき、2連勝する確率は0.7×0.7=0.49、つまり49%です。