2023年決定版 インフレ時代の「負けない」マンション売買・管理#22Photo:PIXTA

優秀な管理組合を最も多くお世話している管理会社はどこ?新制度の管理組合格付けを委託管理会社名で逆引きすると、その管理会社の実力も分かる。特集『2023年決定版 インフレ時代の「負けない」マンション売買・管理』(全24回)の#22では、マンション管理業協会のマンション管理適正評価制度に登録されたデータを逆引きしてランキングを作成した。会社ごとの格差がはっきり見える、初試算の新機軸「管理会社お世話力ランキング」を見ていこう。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)

管理会社の腕と知識と矜持の見せどころ!
優秀管理組合を最も多くお世話している管理会社は?

 頼りになる管理会社はどこにある?自分が住むマンションが契約している管理組合の実力は?マンション住民なら気になる話題のはずだ。

 マンション管理会社の実力を測るための各種ランキングは、ダイヤモンド編集部も含む各メディアがこれまで度々作成してきている。

 最もありがちなやり方が「管理戸数や管理組合数」といった、規模でのカウント。また「有資格者数の管理組合数当たりの充実度」という、質でのカウントもダイヤモンド編集部では行っている(最新のものは特集『高騰と金利上昇に勝つ!「マンション&戸建て」購入術大全』の#4に掲載)。

 今回は過去のどのランキングとも異なる「いかに優秀な管理組合を多く抱えているか」という視点からランキングを作成した。本特集に度々登場したマンション管理業協会のマンション管理適正評価制度で評価を登録したデータベースから、管理会社名で逆引きすることにより作成している。

 管理適正評価制度は任意の制度だ。登録自体にも管理組合側の費用負担が発生するし、総会決議も必要になる。マンションの管理状態を可視化して資産価値向上につなげたいという意識が高い管理組合でなければ登録しない。さらに、2022年に始まったこの制度の情報をいち早く契約管理組合に提案して、必要な準備を整えてもらうためには、管理会社側にも一定の知識と見識が必要になる。この制度の取得を見越して管理組合を担当するフロントマンに、マンション管理士などの資格を取得させる管理会社もあるほどだ。

 さらに、管理適正評価制度で評価を取得していれば、国の制度であるマンション管理計画認定制度の認定を取るのもワンストップで可能になる。だが、いくら管理組合が自分のマンションの管理状態を可視化したいと思っていても、管理会社の協力がなければ現実的には登録にたどり着くのは不可能だ。

 つまり、この評価制度への向き合い方は管理会社としては腕と知識と見識の見せどころであり、担当管理マンションをより良い管理状態に導くための、管理会社としての矜恃が問われるといっても過言ではない。

 ゴールドマンション管理リスト(本特集#8#14#19)と同じく、「マンション管理適正評価サイト」に登録されている各マンションの管理データを、10月17日時点でダイヤモンド編集部が分析し管理会社名で集計した。

 次ページからはテーマ別に分けた各管理会社のランキングを紹介していこう。