自分のマンション管理会社は頼れる会社か? 資産価値を上げてくれる会社はどこなのか?特集『高騰と金利上昇に勝つ!「マンション&戸建て」購入術大全』(全9回)の#4では、マンションの資産価値維持に欠かせない管理会社の実力を「量より質」で測る恒例の管理会社ランキングの2023年最新版をお届けする。(ダイヤモンド編集部 鈴木洋子)
最も質のいい管理ができる会社は?
23年版管理会社ランキングを制したのはどこか
「マンション管理会社の良しあしは、企業というより実際に自分の管理組合に付くフロントマン(管理組合窓口担当者)の質次第」──。複数の管理組合理事が、異口同音にこうこぼす。マンション管理の質は人的資源に大きく左右されるのだ。
ちまたには数十万戸の管理戸数を抱える最大手から、数千戸で特定地方での管理を行う中堅までありとあらゆる管理会社がひしめくが、住民にとって本当に頼りになる管理会社はどこなのか。管理戸数などの「量」のみならず「質」を見極めるためのランキングを2023年の最新数値で作成した。
ランキングで最も配点が高いのは、フロントマンとして必須の資格であるマンション「管理業務主任者」1人当たりが、どれだけ少ない組合を見ているか(指標B)だ。そしてこの数値が21年から22年でどの程度減少したか(指標C)にも重点を置いた。
管理会社は、管理を行う30組合につき1人以上の管理業務主任者の設置が法律で義務付けられている。1人が担当する組合数が少ないほど、組合にとっては面倒見の良い体制が敷かれている会社ということになる。
また管理戸数を増やすことに躍起になり過ぎて、肝心の管理業務主任者が足りていないようでは本末転倒だ。現在管理業界はマンションに常駐する管理員に加え、フロントマンとなる管理業務主任者も含めて慢性的な人不足に苦しんでいる。この状況の中、1年間でどこまで「手厚さ」が改善できたか、の評価にも重きを置いた。
必須の資格である管理業務主任者と比べ、任意ではあるが難関でより上位資格であるともいえるマンション管理士がどのくらいいるか(指標D)。さらに大規模修繕を行う際にアドバイスが可能な建築士の1戸当たり人数(指標E)などにも注目した。これに管理規模(指標A)、経営指標(指標F)を組み合わせたのが本ランキングである。
では人的資源に手厚い管理会社はどこなのか。次ページからランキングを見てみよう。