クラスターは同サービスを通じて、これまでに世界初VR音楽ライブ「輝夜 月 LIVE@Zepp VR」や世界初eSports専用バーチャル施設「V-RAGE」、渋谷区公認の「バーチャル渋谷」、ポケモンのバーチャル遊園地「ポケモンバーチャルフェスト」の制作・運営を手がけてきている。
企業との提携でメタバース関連のイベントを開催することが多かったが、クラスターは新たに誰でもメタバース空間を創造できる新機能「ワールドクラフト」を2月16日にリリースした。ワールドクラフトは外部ツールの導入やモデリングやプログラミングの知識は必要なく、clusterのアプリ内でアイテムを操作して、直感的にメタバース空間を制作できる。
スマホ・PC・VRのマルチプラットフォームに対応しており、制作したメタバース空間をclusterに公開することで、他のユーザーに遊んでもらうこともできる。
3Dブロックで構成された仮想空間の中で、ものづくりや冒険が楽しめるゲーム「Minecraft(マインクラフト)」のメタバース版とでも表現すればイメージがつきやすいかもしれない。
今後、ワールドクラフトは制作中に使えるアイテムをユーザーが自由にアップロードできる機能の実装に加え、有料販売機能の提供も予定しているという。
日本発でメタバース領域に取り組むプレーヤーはクラスター以外にも、VRイベント「バーチャルマーケット」などを展開するHIKKYがいる。同社は昨年11月にNTTドコモから65億円を調達したほか、2022年1月にはメディアドゥと資本・業務提携を締結するなど、シリーズAラウンドで70億円の資金を調達している。
“メタバース元年”とも言われている2022年。この領域の競争は激しくなっていきそうだ。
ソニーが総額250億円規模のファンドを組成へ
ここ数年、日本でも運用規模が三桁億円のファンドの組成が目立つ。2019年にグロービス・キャピタル・パートナーズが総額400億円の6号ファンドを設立したほか、2021年4月にはANRIが総額250億円規模の4号ファンドを設立、同年8月にはCoral Capitalが総額140億円規模の3号ファンドを組成している。こうした大型ファンド組成の波にソニーも加わる。
ソニーグループは2月17日、新ファンド「Sony Innovation Fund 3 L.P.」の運営を開始することを発表した。ファンド事業を行うソニーベンチャーズはソニーグループの100%子会社として、2021年7月に設立されている。