業界で働くことを想定し
顧客心理を経験しておく
——コロナ禍もあって「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)のネタがない」と悩む学生が増えています。そんな彼らに、就活までにやっておくべきことや学生時代の過ごし方について、アドバイスをお願いします。
社会に出る前の準備として、自分が働きたい業界や業種の「顧客になってみる」という経験がすごく重要だと思います。例えば観光業界に行きたいのならば、たくさん旅をして顧客としていろいろなホテルやリゾートの仕事に接してみる。顧客になったことがない人がその業界で仕事をするのは、なかなか難しいのです。
自分がその業界で働くことを想定して、顧客心理を経験しておく。その経験の有無によってキャリアのスタートラインがかなり違ってくると思います。
——学生時代から意識してそうした経験を積み重ねておくことが、自分の強みにもなるのですね。
旅行に関して言えば、観光業界志望でなくても、学生時代はたくさん旅をするといいと思います。
多様性の話をしましたが、いろいろな場所を旅して、違う言葉や異なる文化に触れる経験は、どんな業界の仕事に就くとしても、いつかどこかで必ず生きてきます。社会人になると、簡単には「ちょっと世界旅行に行ってきます」というわけにはいきません。比較的時間に余裕がある学生時代にこそ、ぜひ旅をしてほしいですね。
*後編は12月14日に公開予定です。