まわりは自分に何を期待しているのか考える

 こういったことは、私のいるお笑いの世界でもよくある現象です。若手芸人にはがむしゃらにネタを作って場数を踏んでほしいのに大御所の背中ばかりを見すぎて、変にネタ以外のことに走ってしまうのです。大御所には大御所の役割があり、若手には若手の役割があるわけですから、やるべきことを全うしなければ仕事は増えません。

 大事なのはまわりから求められていることを理解したうえで、自分の色を出していくことです。

 その点、仕事が上手くいく人は自分の立ち位置を理解しているので、期待されていることから外れることはありません。

 先ほどの営業の例で言えば、リサーチ力を活かして営業先でのプレゼンに幅を持たせたり、接客担当だけど一人が好きなのだとしたら、顧客の量ではなく質で勝負しようと考えるのです。

 仕事が上手くいっていない人は、能力は高いのに「そこじゃない」というところで頑張ろうとしていることが多いので要注意です。

 せっかくの能力を活かし切れないのは非常にもったいないですから、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。