ゲーム内は地図情報を使ったマップが表示されるが、その表示には時間や天気が反映される。また、現実にあるさまざまなランドマークが、呪文を使用するエネルギーを回復できる「宿屋」やほかのプレイヤーと協力して強力な敵と戦闘する「砦」といったスポットとして登場する。すでにソフトバンクが国内初の公式パートナーになっており、ソフトバンクショップやワイモバイルショップがある位置が、ゲーム内のスポットとして登場する。
マップ上に現れる「魔法の痕跡」をタップするとファウンダブルが出現。画面上に指示されるとおりに指をスライドして杖を振り、呪文を使うことで、これらを回収していく。ポケモンGO同様、AR技術を活用したモードも用意する。
筆者も実際にプレイしてみた。基本的なゲーム設計はポケモンGOと同じだが、ゲーム全体の雰囲気はハリー・ポッターの世界観にマッチしたレトロな色調になっている。また、ファウンダブルとの遭遇時に呪文を使う際など、多様なアクションを楽しめる。ただし、ポケモンGOよりできることが増えており、あまりゲームをプレイしない人には少々難解だと感じた。
前作「ポケモンGO」は8.5億ダウンロードを達成
ナイアンティックは、Googleの社内事業からスピンアウトしたスタートアップだ。前身となるKeyholeは2004年にGoogleが買収。Google マップやストリートビューの開発を担ってきた。
2015年にはポケモン、Google、任天堂から3500 万ドルを調達して独立。位置情報とAR技術を組み合わせることで、「新しい発見」「運動」「現実の世界でのつながり」をコンセプトにゲームを開発している。
2016年にリリースしたポケモンGOは、世界中で大ヒット。全世界での累計ダウンロード数は8.5億件を超え、アプリ収益は約20億ドル。ユーザーの歩行距離の合計は230億キロメートル以上で、これは地球から冥王星までの距離の5倍以上だという。
7月2日に東京で行われた記者会見では、ナイアンティックアジア統括本部兼エグゼクティブプロデューサーの川島優志氏が「ハリーポッターファンの方々は、自分も魔法使いになってみたいと願っています。そんな思いを叶えるべく、現実世界と魔法の世界が溶け合った体験をお届けできれば」とコメントした。
また日本でも大ヒットを記録したポケモンGOは、あまりポケモンをプレイしてこなかった高齢者層にも広く支持された。ポケモンとの出合いを目的に運動を習慣化した人も多い。会見に登壇したナイアンティック日本法人代表取締役社長の村井説人氏は、「ハリー・ポッターに触れたことがない人にも楽しんでほしい」と語った。