銀行残酷格差

全国の地方銀行で頭取の世代交代が進んでいる。ダイヤモンド編集部は、47都道府県の全地銀を対象に次期頭取を予想した。次世代を担う“新しい地銀のリーダーズ”は誰か。 特集『金利で明暗! 銀行絶望格差』(全16回)の#6で、まずは北海道・東北編からお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)

北洋銀で全国3番目に若い頭取誕生
“新しい地銀のリーダーズ”は誰だ!

 全国の地方銀行で3番目に若い頭取が今春就任する。北海道の第二地銀、北洋銀行の津山博恒常務である。

 北洋銀は2023年12月の取締役会で、津山氏を頭取に昇格させ、安田光春頭取が代表権のない会長に退く人事を決定。人事は24年4月1日付で、津山氏は56歳での頭取就任となる。

 北洋銀が1989年に普通銀行に移行して以来、最年少の頭取となり、全国でも西京銀行の松岡健頭取、徳島大正銀行の板東豊彦頭取に次いで若い。

 津山氏は91年に旧北海道拓殖銀行に入行し、経営破綻後の98年に北洋銀入りした。91年といえば日本のバブル経済が崩壊し、まさに旧拓銀がそうだったように銀行が不良債権に追い詰められた「失われた10年」が幕を開けた年だ。

 そんな冬の時代に銀行員となった頭取が、今後続々と生まれることは間違いない。各行の人事資料をつぶさに読み解くと、北洋銀に限らず、既にその候補者たちが台頭しつつあることが分かる。

 そこでダイヤモンド編集部は、全国47都道府県の地銀で次の頭取を予想した。次世代を担う“新しい地銀のリーダーズ”は誰か――。

 まずは北海道・東北地方の地銀について、次ページでその実名を公表する。