地方銀行界の東の横綱、横浜銀行で旧大蔵省OBのトップ人事が行われていたのはつい数年前のことだ。だが生え抜きによる「クーデター」によりその慣行は終焉。他の地銀でも天下り頭取は姿を消しつつある。特集『金利で明暗!銀行絶望格差』(全16回)の#9で関東・北信越の地銀の次期頭取候補を予想し、天下り頭取が絶滅危惧種となる理由を探った。(ダイヤモンド編集部副編集長 重石岳史)
東和、大光、福邦、トマト、西日本シティ
旧大蔵省OBの「天下り」から生え抜き頭取に
地銀頭取でかつて散見されたのが、旧大蔵省OBの「天下り」頭取だ。東和、大光、福邦、トマト、西日本シティの各行の前頭取は天下りだったが、いずれも生え抜きに交代している。現在、大蔵OBの頭取は、佐賀共栄銀行の二宮洋二氏のみだ。
だが少しさかのぼれば、地方銀行界の東の横綱、横浜銀行の頭取ポストも大蔵OBの指定席だった。
次ページでは、「クーデター」により首脳ポストを奪取した横浜銀の次の生え抜き頭取候補や、全国的に天下り頭取が減少傾向にある理由を解き明かす。