自動車と共に日本の幅広いものづくりを支える機械業界。今回、機械業界の倒産危険度を検証したところ、25位と17位にパチンコ・パチスロメーカーが2社ランクインした。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#16では、機械業界の倒産危険度ランキングの詳細を見ていこう。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)
機械産業の倒産危険度で
パチンコ・パチスロメーカーがランクイン
船舶関連や産業用ロボット、工作機械など、日本のものづくりを幅広く支える機械産業。企業の設備投資に業界動向が左右されるため、その業績は世の中の景気や産業の盛衰を表す“バロメーター”でもある。
コロナ禍では、企業の設備投資減少によって大ダメージを受けたほか、足元では中国経済の減速が機械産業に暗雲をもたらしている。
今回、機械業界の倒産危険度を検証したところ、25社が“危険水域”にあることが判明した。
そのうち、17位と25位には、あるパチンコ・パチスロメーカー2社がランクインした。
パチンコ業界では、ホール運営大手のガイアが2023年に倒産したことが記憶に新しい。22年5月には、パチンコメーカーの高尾が経営破綻している。警視庁のデータによると、パチンコホールの店舗数は、18年度の1万0060件から22年度の7665件まで右肩下がりで減少しており、業界の衰退トレンドは決定的だ。
コロナ禍の反動によるホールの投資意欲の高まりやスマート遊技機の登場などで、足元ではメーカー各社の業績が回復するものの、基礎体力を奪われている中、業界の長期的な停滞感が足かせになるリスクは否めない。
では、そのランクインした2社は一体どの企業だろうか。次ページでは、その実名を公開するとともに、老舗企業などもワーストに名を連ねた機械産業の倒産危険度ランキングの詳細を詳らかにしていこう。