倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#17Photo:amtitus/gettyimages

2024年4月から、建設業にも働き方改革に伴う残業時間の上限規制が適用される。建設業界は、ただでさえ労働者の高齢化や人手不足にあえいでおり、「2024年問題」が追い打ちをかける。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#17では、建設業界の倒産危険度を検証したところ、15社が“危険水域”に。2期連続の最終赤字で窮地に立たされている三井住友建設は、ワースト9位にランクインした。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

「2024年問題」が襲い掛かる建設業界
最も注目すべき企業は三井住友建設

 働き方改革に伴う残業時間の上限規制が2024年4月から適用され、いわゆる「2024年問題」が建設業界に襲い掛かろうとしている。これまでも労働者の高齢化や長時間労働が問題視されてきた建設各社。2024年問題で、人手不足と労務費の高騰がさらに深刻化するのは必至の情勢だ。

 そこで、ダイヤモンド編集部は今回、新たに建設業界の倒産危険度ランキングを作成。すると、15社が“危険水域”に入っていることが判明した。

 危険水域企業の中で、最も注目すべき企業は三井住友建設だ。同社は、施工を請け負う「麻布台ヒルズ」の64階建てタワーマンション工事でトラブルが続き、22年3月期から2期連続で最終赤字に陥っている。財務基盤が揺らいだこともあり、「三井住友建設はどこに買収されるか」といううわさが絶えない。

 その同社の倒産危険度ランキングの順位はワースト9位だった。建設業界で最注目の三井住友建設より悪い企業が8社もあるのだ。ワースト1位になった建設会社はどこか。次ページでは、ランクインした企業の実名による顔触れを見ていこう。