【就活生必見!】ピンチから一転チャンスに、五つの追い風が吹く外食業界の就職動向コロナ禍のピンチから一点、外食業界はチャンスを迎えている Photo:Diamond

「自己分析・自分探し」を通じて、新卒就職や転職といった人生の各局面ごとに「会社・職業選び」は必要となる。そんな仕事人生の全体像を描く上で欠かせないのが、業界・企業研究だ。就活生に向けて、注目の21業界における最新トレンドや企業が求める人材像について、企業分析のプロへの取材を基に解説する。第3弾は「新しい時代の生活を守る業界」として、「外食業界」を取り上げる。(取材・文/ダイヤモンド・ライフ編集部 大根田康介)

 家庭外で調理された食品を持ち帰り自宅で食べる中食に対して、店舗で食事することを外食という。

 一口に外食業界といっても、ハンバーガーなどのファストフード、居酒屋などの料飲、コーヒーなどの喫茶、ファミリーレストランと業態は幅広い。

 コロナ禍で落ち込んだ外食需要も、今は回復傾向にある。2024年も需要は堅調とみられ、ビジネスチャンスは増えそうだ。

ロボット開発などで
新しい常識を創れるか

 富士経済の松田壱成氏によれば、今後「外食市場を押し上げる五つの要素がある」という(下表参照)。

【就活生必見!】ピンチから一転チャンスに、五つの追い風が吹く外食業界の就職動向

 特に大きいのは料飲店の回復だ。外出機会が増えて夜のアルコール需要が戻ってきている。

 もともとテイクアウトで中食もできたファストフードは引き続き好調だ。

 また、値上げに対する消費者の受容性が拡大し、飲食店が高単価・高付加価値商品を導入できるようになったのも大きい。

 人手不足は長年の課題だ。人件費が上がる中、最近は配膳ロボット開発や冷凍食品の自動販売機など、人手をかけず販路を確保できる取り組みが進んでいる。

 これまでの常識が通用しなくなった今「新たな常識を創れる人材が必要だ」と松田氏は話す。例えば、現場のオペレーションの効率化という課題においては、ロボットやシステムに詳しい人材なら古い常識を打ち破れる可能性がある。