深く考えられる人は解像度が高い
対して、深く考えられる人は、物事の解像度が上げて考えることができます。
先ほどの営業の例だと、「新規営業か既存営業か」「どんな会社か」「どんな悩みがありそうか」「どんな規模の会社なのか」など、その営業先の具体的な姿をイメージしながら営業戦略を考えることができるのです。当然、成績も良くなるでしょう。
また、仮に営業がうまくいかずとも、一度深く考えることができているため、次に活かせることも多く、まさに一石二鳥です。
この「解像度」は私のいるお笑いの世界でも非常に重要です。ひとつのコントをやるにも考える解像度の差で、ネタのクオリティが大きく変わります。
たとえば、学校の先生をテーマにしたコントをやるときに、なんとなく「先生」としか考えずにネタを作ると、その芸人のキャラクターに引っ張られたネタにしかなりません。そのため、なにを演じても同じようにしかならず、ネタにメリハリが出ないのです。
ですが、解像度を上げて考えると「教師生活何年目の先生なのか」「男性か女性か」「科目はなにか」「どんな性格か」など具体的な姿をイメージできるため、コントそのものに深みも出てきます。
ですから、私もNSC(お笑い養成所)のネタ見せでコントを見るときは「どんな人なの?」「どんな場所なの?」と細かいところまで考えているかを問うようにしています。最初はダメでも徐々に力をつけていく生徒は、しっかりと解像度高く考えることができる生徒です。
ちょっとしたことですが、意識だけで取り組めることですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。