副業が合うか、合わないかを「バイオフィードバック」で確かめてみませんか?
そのまま続けても、一向に収益化できないでしょうし、ストレスを抱えて副業への意欲がダウンすることも考えられます。
そこで活用してほしいのが、「バイオフィードバック」の考え方です。
バイオフィードバックとは、意識的に捉えることが難しい脳や身体の反応を、心拍数や血圧や体温の変化などを手がかりとして捉えながら、心身のコンディションを良い方向へと導いていく手法です。
たとえば、リラックスしているときは、自律神経のうちでも副交感神経が優位となり、心拍数(脈拍)も血圧も下がります。ですから、緊張を緩めたいと思ったら、心拍数や血圧が下がるような深呼吸や瞑想などを行い、リラックスへ誘うのです。
スキルエンサー副業のバイオフィードバックで、良し悪しを判断する際の手がかりになってくれるのは、何よりも副業をやってみたときの感覚です。
棚卸しの結果、コーチングが好きで得意だから、副業としてやってみたとします。
コーチングをする前、自然にワクワクして気分も明るくなっていたら、自分に合っている証拠。逆に、始める前に暗く憂鬱になり、脈拍が上がって緊張してきたら、思ったほど自分にはフィットしていないことも考えられます。
この連載でも紹介しましたが、独立・起業に躊躇していた私は、妻から「副業を終えた日の方が、声から察するに明らかに調子がいい」という指摘に背中を押されました。声の調子もバイオフィードバックの一つです。
また、どんなターゲットに対してスキルエンサー副業をするかというポイントでも、バイオフィードバックは役立ちます。
目の前にするとガチガチに緊張して普段通りに振る舞えないようなタイプは、ターゲットにしない方が無難。話しているだけで気分が落ち着いて、ノリノリになれるタイプをメインターゲットにするべきなのです。
何かにチャレンジして、しっくりこなかったら、しっくりくるまで他の副業にチャレンジし続ける
「石の上にも三年」という諺があるように、日本では同じことを黙って続けることを称賛する不思議な文化があります。
長く続けて初めて良さがわかるものもあるでしょう。ですが、副業に関してはバイオフィードバックで自分に合わないと思ったら、さっさと違うスキルエンサー副業にチャレンジするべき。門外不出の伝統工芸の修業をしているわけではないのです。
「自分で決断して始めたのに、最後までやり切れないなんてダメだ」などと自己肯定感を下げる必要はまったくありません。
自分自身の反応を冷静に見極めて、臨機応変に副業の内容を変えた方が、自分にとってもクライアントにとっても有益。
何かにチャレンジして、しっくりこなかったら、しっくりくるまで他の副業にチャレンジし続ける。そんなしなやかさを持ちたいものです。
(本原稿は、下釜創著『やりたいことは「副業」で実現しなさい』を抜粋、編集したものです)