今回のテーマは、「自分にあった、たった1つの副業に絞るために大切なこと」についてです。
副業コンサルタントとして、主宰の副業・起業スクールで多くの副業家を輩出・支援してきた下釜創氏は、「一生後悔しない副業の始め方、選び方、続け方」があると言います。下釜氏のはじめての書籍『やりたいことは「副業」で実現しなさい』では、「あなたのなかにすでにあるスキル、眠っているスキルを活かした副業」を目指そうと説いています。本連載では、話題の書の中から具体的なスキル、考え方を紹介していきます。
何を副業にするか、一つに絞ります
前回の連載で紹介したスキルの棚卸しをして、好きで得意なものを書き出したら、そこから何をスキルエンサー副業にするかを一つに絞ります(以前の連載でご紹介しましたが、スキルエンサー副業とは、あなたのなかにすでにあるスキル、眠っているスキルを活かした副業。誰にでも始められる副業のことです)。
ここでありがちなミステイクが、一つに絞れず、あれもこれもと欲張って手を広げすぎるという失敗です。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるとばかりに、同時にいろいろやろうとしても、うまくいくわけがないのです。
時間ややる気といったリソース(資源)には限りがあります。それを複数のものに分散させてしまったら、うまくいくものもいかなくなります。
3つの視点で絞り込む
棚卸しで複数のスキルが再発見できたら、次のような視点で一つに絞りましょう。
■いちばん好きで得意なもので、やっているうちに気分が上がるものは何か
好きで得意なものが複数あったら、そのなかでもっともやりがいがあり、気分が上がるものを優先させてください。
■すでにビジネスとして成り立ち、収益化が容易なものはどれか
副業は、需要があるかどうかわからないブルーオーシャンではなく、旺盛な需要があってビジネスとして成り立っているレッドオーシャンで行うのが鉄則。たとえば、英語かダーツかという二者択一になったら、需要が多い英語を選ぶべきです。ダーツがいくら好きで得意でも、需要が見通せないので収益化するのは難しいでしょう。
■スキルエンサー副業を始めるイメージが想像しやすいものはどれか
選んだものを副業として始めたところをイメージトレーニングしてみましょう。無理なくイメトレできるものほど、現実に移してもうまくいく可能性が高いでしょう。
いろいろとやってみたいスキルエンサー副業があるなら、1つ目が成功してから掛け合わせてみましょう。掛け合わせると、レッドオーシャンのなかでも差別化が容易になり、収益化しやすくなります。
仮に、10人に1人しか持っていないようなスキルがあり、それにもう一つ10人に1人レベルのスキルが掛け合わさると、10×10=100人に1人のスキルになり、より高いレベルでの価値提供ができるようになります。
そうなれば、かなりのレッドオーシャンでも埋没せず、自分らしい強みを発揮できる可能性があります。
一つのスキルに集中して副業としての経験を積みましょう
とはいえ、最初からレッドオーシャンにおける差別化やハイレベルの価値提供を視野に入れる必要はありません。
まずは一つのスキルに集中して副業としての経験を積みましょう。
スキルエンサー副業を始めてみて、やはり気になるのは次の2点でしょう。
〇このスキルエンサー副業が、本当に自分にフィットしているのか
〇ターゲットは合っているのか
この2点に違和感を抱いたまま、「やり始めたから、このまま突っ走ろう」などと強行突破を図ろうとするのは間違いです。
自分にしっくりこない、あるはターゲットが違っていると思ったら、振り出しに戻り、前回の連載で紹介したステップ1「自らのダイヤモンドを発掘する」からリスタートしましょう。