倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング#49Photo:amtitus/gettyimages

メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか?ダイヤモンド編集部の独自調査を初公開。特集『倒産危険度ランキング2024&初公開!企業を倒産させた金融機関ランキング』の#49では、第26弾として、愛知県の金融機関を取り上げる。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)

愛知県でメイン先企業を最も倒産させてきた銀行は?
名古屋銀行、愛知銀行が倒産させた企業は何社?

 愛知県の地方銀行業界で現在、最も注目されている動きは、名古屋銀行が進めている静岡銀行との接近である。

 それまで独自路線にこだわるイメージの強かった名古屋銀行は2022年4月、静岡銀行との包括業務提携を発表した。23年春ごろから、名古屋銀行の行員の名刺が新しくなり、「静岡・名古屋アライアンス」のロゴが大きく登場するようになった。

 23年6月には、EV化や脱炭素への対応で変革に取り組む中小企業への支援等を目的とした共同ファンド、「静岡・名古屋アライアンスファンド」を設立。24年3月に、初の投資案件(名古屋市の部品製造会社に1億円を出資)も発表した。

 極め付きは、しずおかフィナンシャルグループの子会社で、23年10月に新店舗を開設した静銀ティーエム証券。新店舗の場所は、名古屋市の名古屋銀行本店ビル内である。

 名古屋銀行が、静岡銀行との連携強化に突き進む要因は二つある。一つ目は、ライバル関係にある愛知銀行と中京銀行の合併だ。

 両行の合併で25年1月に「あいち銀行」が誕生する。これにより、名古屋銀行は県内トップ地銀の座を奪われてしまう。名古屋銀行の危機感は大きい。

 もう一つは、名古屋銀行の創業一族であり、43年間も代表権を保持した加藤千麿氏が23年2月に死去したこと。創業2代目の加藤氏は、独自路線へのこだわりが強かった。

「日本興業銀行(現みずほ銀行)出身で、現頭取の藤原一朗氏への権力移行がなかったら、静岡銀行へのここまでの接近は難しかった」(名古屋銀行関係者)という――。

 経営危機に陥った企業が倒産するのか、それともしないのか。その際に重要な鍵を握るのがメインバンクとなる。

 メインバンクとは通常、貸出金のシェアが首位で、当該企業と長年にわたって親密な関係にある銀行のことを指す。ただ、企業側と銀行側で認識が異なっているケースもある。

 今後、倒産件数の増加と金融機関の融資姿勢が厳しくなることは必至とみられているが、どの銀行が今後、企業に厳しく臨むのか。それを知るには過去に注目するとよい。その銀行の将来の行動を最もよく表しているのは、口先のきれい事ではなく過去の行動なのだから。

 メガバンクに地方銀行、第二地方銀行、信用金庫に信用組合――。全国472金融機関が、これまでどれだけメインの融資先企業を倒産させてきたのか。ダイヤモンド編集部が独自に調査し、その結果をまとめた「企業を倒産させた金融機関ランキング」を初公開する。

 第26弾の今回は、愛知県の金融機関を取り上げる。名古屋銀行、愛知銀行、中京銀行のほか、岡崎信用金庫など信用金庫も名を連ねた。

 ちなみに「企業を倒産させた社数が多い都道府県ランキング」は、下表の通りだ。地銀や信金、信組など主な金融機関の内訳も明記したので、ご覧いただきたい。

*「メインバンクとして倒産させた社数の合計」は2020年1月~23年11月の合計値で、ダイヤモンド編集部調べによる推計。負債総額1000万円以上、法的整理による倒産が対象。都道府県別の倒産社数の合計は、金融機関の本店所在地ベースで数えた。例えば、東京都に本社を置く企業が倒産してもメインバンクが埼玉県の銀行なら、埼玉県の倒産社数としてカウントしている。主な金融機関の内訳で省略した都市銀行は、東京都が3行、大阪府が1行。政府系金融機関二つと信託銀行1行、その他の金融機関(旧長期信用銀行)2行は、いずれも東京都

 ランキングは、これから数十回にわたって配信していく。全都道府県と全金融業態を網羅した完全版を含めて、さまざまな視点でお届けする予定だ。それでは早速、今回の愛知県の結果を確認していこう。