JAグループの出版社、家の光協会は、雑誌「家の光」で150万部超を誇った名門だ。農村の文化活動を後押ししたり、女性の地位を向上させたりする役割も担ってきた。だが、インターネットの普及で雑誌のニーズは減り、農協は、雑誌を拡販させられることに不満を募らせている。特集『組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿』(全17回)の#6では、農協役職員アンケート(有効回答数434人)に基づき、家の光協会に対する農協からの支持率や“辛口”のコメントなどを大公開する。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
農協幹部も「支持派」より「不支持派」が多い
雑誌の強引な拡販ノルマに、強い反発
ダイヤモンド編集部は、農協の役職員にJAグループの上部団体への評価を聞く「農協役職員アンケート」を実施した。同アンケートは、(1)全国に約500ある農協の法人登記に代表理事などとして住所の記載があった農協の組合長、会長らにアンケート用紙を郵送、(2)インターネットで広く回答を募集――という二つの手法で行い、合計434人から回答を得た。
ダイヤモンド編集部は、農協役職員アンケートに基づき、JAグループの主要12組織(JA全中、都道府県の農協中央会、JA共済連、農林中央金庫、JA信連、JA全農、JA経済連、日本農業新聞、家の光協会、JA全厚連、全国農政連、みのり監査法人)の支持率を算出した。
家の光については、「評価しない」と回答した幹部の方が、「評価する」と答えた幹部よりも多かった。「評価しない」幹部が多数派となった組織は、12組織中、家の光と全国農政連だけだった。なぜ、これほどまでに不支持が広がっているのか。
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