JAグループの司令塔、JA全中の方針に基づき、地域の農協を指導してきたのが都道府県の農協中央会だ。かつては全中と同様に農協への監査権限を持ち、権勢を誇ったが、近年は弱体化が著しい。特集『組合長165人が“辛口”評価 JA上部団体の通信簿』(全17回)の#9では、農協役職員アンケートの結果に基づき、都道府県の農協中央会の農協からの支持率や、組織として必要とされているかどうかなどを明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)
県中央会に、関東などブロックで統合を求める声
全中があれば不要との意見も
ダイヤモンド編集部は、農協役職員アンケートに基づき、JAグループの主要12組織(JA全中、都道府県の農協中央会、JA共済連、農林中央金庫、JA信連、JA全農、JA経済連、日本農業新聞、家の光協会、JA全厚連、全国農政連、みのり監査法人)の支持率を算出した。
全国47都道府県にある農協中央会は、全国約500農協を束ねる全中の下部組織として、農協を直接指導している団体だ。
しかし、全中に対する農協幹部からの支持率が30%と低迷する中で(本特集の#1『「JA全中は不要」農協組合長・役員ら160人の46%が回答!会長の定年延長で総スカン』参照)、都道府県の農協中央会に対しても厳しい意見が相次いだ。
ある都道府県の中央会には、農協幹部から「解体してほしい」「何のために存在しているのか全く分からない」「言語道断だ」「機能不全だ」「マスコミに横柄な態度で評判が悪い」などと厳しい意見が集中した。
次ページでは、農協中央会に対する農協からの支持率や“辛口”のコメントなどを大公開する。