①具体的な指示がないと止まってしまう

この場合には、絶対に部下に任せることなく、まずは全体フローを一旦背中で見せるようにするのがおすすめだ。この段階の若手は、ただ単に「わからない」のではなく、「何がわからないのかすらわからない」状態である。この段階では、まず一度全体像のイメージをさせることが重要である。

②目的と全体像があれば動ける

①のレベル感を卒業した後は、会食・食事会の目的と全体像を伝えたうえで、まずは「目的」の部分を必ず若手社員と合意するフェーズを設けていただきたい。その後はいったん任せてみることをおすすめするが、まだ具体的なイメージを描けていないことが大半なので、適宜サポートをしていくのがおすすめだ。

「どうすればいいか」仮説を立てる練習をさせるのが目的ではあるが、もし時間をかけても自分の中で答えが出てこないようであれば、頃合いを見計らってから最適解を示すようにしよう。そうすれば、若手の学習機会を損なわずに済むだろう。

③目的さえ理解すれば動ける

②のレベル感を複数回繰り返せば、優秀な若手であれば作業の大体の部分を習得するだろう。その後は、若手が立てる「仮説」の精度をさらに上げるために、より精緻に目的を設定し、部下・若手社員の方と共有するようにしていただきたい。きっと徐々に「上司・先輩はここまで考えていたのか」と気付きを得て、成長を実感してくれることだろう。上司であるあなたの業務負担も、この頃にはグッと下がっているはずだ。

(本記事は、『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』の一部を抜粋・編集・加筆したものです)