「灘の同級生はスゴかった」「開成の七不思議」「筑駒出身者って本当に…」名門校マウントをしてくる人の効果的なプライドのくすぐり方は?開成や筑駒、灘、麻布などの卒業生の一部は、自分たちが名門高校出身であることを会話に忍ばせる傾向がある(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 日本人は謙虚だ。ビジネスシーンでは尊敬語や丁寧語を駆使してリスペクトを示し、常に低姿勢を崩さない。

『人生が整うマウンティング大全』書影『人生が整うマウンティング大全』 マウンティングポリス著 技術評論社刊 1540(税込)

 では、SNSの世界ではどうか。FacebookやInstagramはさまざまなマウンティングにあふれている。本書の表現を借りると、空港に滞在していることをSNSで報告する「空港マウント」、海外の名門大学に留学したことを自慢する「海外留学マウント」、都会から離れた生活をアピールする「地方移住マウント」……どれも見覚えがあるのではないだろうか。

 本書の著者はマウンティングポリス氏。氏は「世の中に存在する様々なマウンティング事例を収集・分析し、情報発信に取り組むマウンティング研究の分野における世界的第一人者」であるという。

 本書では、さまざまなマウントのパターンを網羅的に紹介する「マウンティング図鑑」に多くの紙面が割かれている。知らず知らずのうちにやってしまっているマウンティングを自覚するのに使うもよし、同僚や友人がやりがちなマウンティングを見つけて「あるある」と楽しむもよし、である。

 これだけではない。マウンティングポリス氏は「マウンティングを制する者は人生を制する」という信条のもと、マウンティングをうまく受け止め、利用して、人生をよりよく生きていくための術を教えてくれる。さらに、日本経済を立て直すカギはマウンティングにあるとも指摘している。

 現代を生きるすべての人に、ぜひ奥深いマウンティングの世界を眺めてほしい。日々のストレスがすこし軽くなるとともに、コミュニケーションの達人になれるはずだ。(Keisuke Yasuda)