公務員 970人が明かす危機#7Photo:kampee patisena/gettyimages

国家公務員371人の声をまとめた「パワハラ危険度」省庁ランキングを大公開する。公務員アンケートで、省庁内のパワハラ被害の報告が多かったのは、防衛省や警察庁だった。一方、政治家からのパワハラ被害が多かったのは、国土交通省など多額の予算を握る役所だった。特集『公務員970人が明かす“危機”の真相』の#7では、公務員の人材流出を防ぐために是正が求められるパワハラの真相に迫る。(ダイヤモンド編集部副編集長 千本木啓文)

省庁内パワハラ危険度ワーストは
体育会系といわれるあの役所

 霞が関の中央省庁が、人材流出に歯止めがかからなくなる危機にある。にもかかわらず、公務員のパワハラ被害はいまだに続いている。特に、政治家からのパワハラはほぼ“放置”されているのが実態であり、職員の離職の原因にもなっている。

「ブラック霞が関」などと呼ばれ、すっかり“不人気職場”のレッテルを貼られてしまった感のある中央省庁の実態を調べるため、ダイヤモンド編集部は「公務員アンケート」を実施した。

 すると、国家公務員371人、地方公務員598人、合計969人から回答を得ることができた(いずれも退職者を含む)。

 同アンケートの回答には、パワハラを受けた公務員の悲痛な声が散見された。

 省庁内のパワハラが多く、政治家からのパワハラは少ない役所がある一方で、逆に組織内のパワハラは少なく、政治家からのパワハラが多いところもあり、省庁ごとに事情が大きく異なることも分かった。

 次ページでは、省庁別の組織内パワハラ危険度ランキングと、政治家からのパワハラ被害度ランキング、さらには、公務員が悩んでいるパワハラ行為のランキングを全公開する。